音楽を主食とする化物ブログ

 

                                       視聴したアルバムを図々しくちょい辛口で批評したりします

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imoutoid「ADEPRESSIVE CANNOT GOTO THECEREMONY」(2007) レビュー 

ADEPRESSIVE CANNOT GOTO THECEREMONY

日本のミュージシャン、imoutoidのミニアルバム「ADEPRESSIVE CANNOT GOTO THECEREMONY」を紹介します。

imoutoid氏は主にネット上で活動をしていたミュージシャンで、このアルバムの発表当時は若干16歳という、各方面から大きな期待を寄せられていた若手の音楽家でした。

幼い頃に父がかけていた音楽を聴いて培ったテクノやダンスミュージックやジャズ、ロックなどのサウンドを下地に、彼の趣味であるアニメソングをフィーチャーしたポップで実験的な作風で、更にはその若さにして、すぐにでもエンジニアとして第一線で仕事ができると言わしめたほどに綿密で繊細な音響処理ができたそうです。

2009年には「Re:MIKUS」というコンピレーションアルバムに参加し初のメジャーデビューを果たしましたが、同年6月に心不全で急逝。こちらのアルバムが、最初で最後の個人アルバムとなってしまいました。

彼の制作した楽曲はほぼ全てネット上で聴くことができ、今でも多くの人間を魅了していますが、彼の新曲を聴くことはもうないのだと思うと暗い気持ちになりますね・・。

とりあえず、そんなセンチメンタルな話はこの場ではあまりしないことにしますので、素直にレビューに移りましょう。ちなみに、このアルバムもマルチネレコーズというネットレーベルで発表されていて、こちらから無料でダウンロードすることができます。お気に召しましたら、是非ダウンロードして高音質でお聴きください。

それでは以下全曲レビュー&総評です。


[全曲レビュー]

1. PART1  ★★★★

無機質で美しいピアノのカットアップとエイフェックス・ツインを彷彿とさせる前衛的なギミックを用いたブレイクビーツ風ダンスミュージック。ピアノのリフの元ネタはダ・カーポというゲームのBGMらしいです。グリッチの使い方がとても巧みでグルーヴ感が強く、ピアノと混ぜ合わさってどこか切なく感じます。

2. PART2  ★★★★☆

同じくダ・カーポの「第2ボタンの誓い」というボーカルソングをカットアップした作品。よくあるエレクトロニカ的でクールなカットアップではなく、ポップさを全面に出したスマートな曲となっています。出だしのセリフの差込で気を抜かれますが、その脱力した状態のまま突入するサビが素晴らしいのなんのって。カットアップのセンスがまさに変態的。サビ後にボーカルの声がそのままシンセに繋がる流れがとても好きです。

3. PART3  ★★★★☆

ラストはダ・カーポⅡの「あさきゆめみし君と」が元ネタとなっているファンキーでジャジーでテクノな楽曲。M2のアウトロとこの曲のイントロが繋がるようにできているのですが、こちらはM2から一転してかなりクールで実験的な作風。音色やアレンジの一つ一つから切迫感が感じ取れて、心が揺さぶられます。ここまでやるか、と思ってしまうぐらいの異常な綿密さとこだわりは、彼が音楽にかけていた情熱そのものを感じさせます。ラストの収束の展開も素晴らしい。


[総評]

非常に濃く、あっという間の12分でした。エイフェックス・ツインを始めとする90年代電子音楽のクールで幾何的なグルーヴ感を基調としながら、日本のアニメソングなどに代表されるとんでもポップをふんだんに取り入れ綿密で個性的な音楽に昇華しています。まさにこれからの新しい形の音楽、フューチャーポップと呼ばれていたのにも納得の面白い作品群でした。また、面白いだけでなく、どこか「物悲しさ」を感じるのは自分だけでしょうか。imoutoid氏が既に故人であるが故の補正なのか、それとも氏が綿密な音の一つ一つ、展開の一つ一つにこだわり抜いた末に作品に現れた人間味のせいかはわかりませんが、とかくぼくはこのアルバムを聴く度に涙腺が緩くなります。特にM2~M3の流れは一緒くたに聴くともう熱情が溢れんばかりに体中を駆け巡るので人前ではまともに聴けないレベルですね。それほどまでに自分にとっては思い入れの深い名盤です。5周忌が過ぎた今でも彼の死には受け入れがたいものを感じますが、受け入れられるまで今は静かに彼が残した音楽に浸っていたいと思います。

★★★★☆



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Posted on 2014/08/27 Wed. 16:54 [edit]  /  TB: 0  /  CM: 2

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コメント

長いねむけ様 こんばんは

初めて聴きました。
ゲーム音楽のメロディーを元ネタとして使用しているとのことでしたが、
あまりそれを意識せずに聴くことが出来ました。
元ネタはT-SQUARE系のフュージョン・サウンドで
いいゲーム音楽だと思います。
歌は、ちょっとそれ系独特っぽい雰囲気が出ていて
アングラな感じ。

手作りな雰囲気もあり、たまにはこういうのもいいですね。

GAOHEWGII #- | URL | 2014/09/11 20:36 - edit

Re: タイトルなし

GAOHEWGIIさん、コメントありがとうございます。
tofubeats氏をお知りのようだったので、同年代で仲が良く、よく比較もされていたimoutoid氏ももしかしたら知っているかもと思っていましたが、初聴きでしたか。
他の楽曲も面白いものが揃っているので、もし興味が沸いたら是非聴いてみてください

長いねむけ #- | URL | 2014/09/14 16:20 - edit

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