音楽を主食とする化物ブログ

 

                                       視聴したアルバムを図々しくちょい辛口で批評したりします

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鼻そうめんP「WORKS 11-14」(2014) レビュー 

Works 11-14

ニコニコ動画にてVOCALOIDを用いた楽曲を発表しているアーティスト、鼻そうめんPより2ndボカロフルアルバム「Works 11-14」を紹介します。

鼻そうめんP氏はトランス系の楽曲を主に制作しているミュージシャンで、上記サイトでは自作曲を初めて投稿したのが2007年頃と、かなり初期から活動を続けています。

さらにここで特筆しておかねばならぬことは、この方は「Hiroyuki ODA」名義で世界的に有名なトランス系ミュージシャンであるということと、「かんざきひろ」「織田広之」名義で人気の高いイラストレーター(アニメーター)であるということです。

おそらく若い方ならかんざきひろ、おっさんならHiroyuki ODAでピンとくる方も多いかと思われます。勿論、鼻そうめんP名義を知っている方ならどちらの名義もご存知でしょうし、二方向に突き抜けた技術に畏怖している方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。ぼくもしてます。

というわけでそんな鼻そうめんPの今回ご紹介するアルバムは、先日の15~17日に行われたコミックマーケット86にて販売された仕入れたてホヤホヤのものです。

勿論、歌詞を除いた収録曲の作曲編曲マスタリングからアルバムのアートワークまで全て彼一人の仕事。隅々まで妥協のないプロの仕事です。いやはや、ここまでくると仕事と趣味の境界線なんて微塵も感じさせませんね・・。

というわけで以下全曲レビュー&総評です。

[全曲レビュー]

1. Plug Out (HSP 2012 Remix)  ★★★★☆

2008年に発表された同名楽曲のセルフリミックス。作詞はchu-ji氏。原曲よりも短く太い仕上がりになっています。重低音の音圧がとんでもなく気持ちいい。サビの摩擦をかけたようなワブルベースで飛びそうになります。

2. Unfragment (Hiroyuki ODA 2012 Remix)  ★★★★

こちらも2009年に発表された楽曲のセルフリミックス。作詞はchu-ji氏。こちらもベースの刺激が増してトリップ感が強くなっています。緩急が非常に巧みで、7分半ですら短く感じさせますね。あえてタイトルにHSPでなくHiroyuki ODAの名前を用いているのは、サウンドにそれぞれのこだわりを持たせているからでしょうか。

3. Gift Nor Art  ★★★★☆

作詞はchu-ji氏。非常に密度が高くアシッドなサウンド。微細な変化で楽しませるのがトランスというジャンルだとぼくは認知しているのですが、こちらの曲は中盤からかなり大胆にブレイクしてますね。一気に与えられる開放感にトリップしそうです。それとこれだけ音圧のあるサウンドだとなかなか注目がいきませんが、主旋律も綺麗でキャッチー。ミクの声が非常に耳心地良いです。

4. Scapecoat  ★★★☆

アグレッシブなドラムンベース。ジワジワ音程が上ずるベースが非常にカッコ良いです。アルバムの流れとしてもかなり良いアクセントになっていると感じます。ただちょっとミクの歌声がフラット気味に聴こえるのが惜しい。

5. Idiolect  ★★★★

こちらもバキバキのベースがうねるトランスミュージック。ただボーカルがしっとりとしているせいもあってか、他の曲と比べると落ち着いた印象を持ちます。しかしこちらも中盤からの開放感がとても良く、前半の渋い雰囲気と対になる形で面白い作品に仕上がっているなと感じますね。

6. Sune○ (2012 Remix)  ★★★★

名作及び迷作。タイトルを見て「まさか」と思う方もいらっしゃるかとは思いますが、そのまさかです。ドラえもんのスネ夫が自慢話する時に流れるBGMのリミックスです。なんだそれ。ファンコットを彷彿とさせる高速キックとポコポコしたシンセが非常に気持ちの良いグルーヴ感を生み出していて、そこはかとなく悔しいですがとてもカッコ良い仕上がりになっています。

7. Phantom (Remix)  ★★★

こちらは2010年に発表された楽曲のセルフリミックス。珍しく鼻そうめんP名義でボーカルをVOCALOIDでなく人に歌ってもらっている作品です。作詞はyuiko氏とaya*k氏で、ボーカルがyuiko氏。今アルバム内で一番ボーカル曲っぽさが強いのですが、一番トランス要素が強い曲でもありますね。曲の長さも最長で9分20秒。サウンドと展開美のおかげで冗長には感じませんが、ただ主旋律がキャッチーすぎるせいで繰り返してると飽きがきてしまうと感じました。サウンドで盛り上がるか歌で盛り上がるかどっちつかずだなあといった感じ。惜しい。

8. Stop Me (Extended Mix)  ★★★★

こちらも2012年に発表された楽曲のセルフリミックス。頻繁に自分の曲のセルフリミックスをするところがプロのDJっぽいですね。作詞は引き続きyuiko氏。昭和80年代を意識したちょいダササウンドと氏が培った技術が組み合わさっていてとても気持ち良い。こんなおっさんサウンドをミクが歌っていて、しかも絶妙にマッチしているというのが面白いですね。

9. Desperate  ★★★★

作詞はざにお氏。コメディの要素の強い歌詞とヤケクソ感溢れるドラムンベース。このノリの良さがアルバム全体としてもスパイスになってとても良いですね。特にタイトなスネアとゴリゴリのベースの組み合わせが素敵です。

10. Scapecoat (Hiroyuki ODA Remix)  ★★★★

ラストはM4のセルフリミックス。耳心地の良いトランスに昇華されています。やはりこのメロディーラインはドラムンベースよりもトランスの方が自然に感じるなあと思いました。ミクの歌声がサウンドに溶け込んで思わずため息が溢れてしまいます。非常に良い余韻に浸れるラストでした。


[総評]

トランスの展開美をこれでもかと気持ちよく仕上げた前時代的な硬派なサウンドと、現代で親しまれているワブルベースなどの流行を取り入れた攻撃的なサウンドの融合が素晴らしいと思いました。前作では一貫してトランス、といった印象を受けましたが(当たり前といえば当たり前)、今作ではダブステップやドラムンベースなど、今までには見られなかった新たなサウンドに挑戦されていて、それがまたトランスを下地にしているので個性的で面白い。勿論、トランスのクオリティは言わずもがな。そしてやはりCD媒体で聴くと動画媒体で聴いた時とは全然印象が違っていたりもしますね。特に重低音の響きは是非とも高音質で聴いてもらいたい。それと、これは「鼻そうめんP」名義ならではだと思いますが、メロディがどれもポップで聴きやすいですね。おそらくニコニコのメイン層向けに彼なりにキャッチーなものを選んでいるのではないかと思いますが、それがまたサウンドに適した丁度いいポップ感になっていると個人的に感じました。ただ、時々このキャッチーさが故にメロディの繰り返しで飽きがきてしまうところがあるのが現時点で自分が感じたマイナス点ですかねえ。といってもそんなマイナス点も微々たるもので、サウンドの心地よさに圧倒されてしまうのがほとんどですが。いやしかし、彼はこれだけ高い位置にいながら更に進化を繰り返してます。恐ろしい。これからの活動にも大いに期待しています。

★★★★







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Posted on 2014/08/23 Sat. 23:03 [edit]  /  TB: 0  /  CM: 0

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