音楽を主食とする化物ブログ

 

                                       視聴したアルバムを図々しくちょい辛口で批評したりします

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Нежное это「Снежное Лето」(2002) レビュー 

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今回はちょっと変化球かも。

ロシアのアーティスト、Нежное это(ニェーズナエ エタ)より、(おそらく)1stアルバムである「Снежное Лето(スニェーズナエ レタ)」を紹介します。

(おそらく)と書いたのは、このアーティストに関する日本語の記事が全くと言っていいほどないので、このアーティストがどういった活動をしているのかイマイチ把握できていないからですね。

ロシアでの立ち位置も結構アンダーグラウンドなようで、一部からは熱狂的な支持を受けているもののメジャーなアーティストではなさそうです。

ぼくがこのアーティストを知ったのは、ロシアに詳しい友人に教えてもらったのが最初ですね。面白いアーティストがいるよ、とのことでこのCDを聞かされたのですが、これがまあなかなかの衝撃で、絶対レビューしようと以前から望んでいました。

ちなみに日本ではこのアルバムに入っているとある楽曲の公式?PVが一部で人気みたいですね。この記事の最後に貼ってあるので、是非一聴してみてください。

それと最初に言っておきますが、評価の際は洋楽と同じくあまり歌詞重視はしないです。というか歌詞の翻訳なんて前述の人気の曲ぐらいしか載ってないですしね。ロシア語はある程度嗜んでますが、そんな自分で翻訳できるほどマスターしてはいないので・・・ご了承ください。

というわけで以下全曲レビュー&総評です。


[全曲レビュー]

1. Старт  ★★★★

1曲目ということで題名は「スタート」。サンプリングミュージックに近いですね。淡々とジャジーに進みながらも音遊びが多く、リズムに合わせて代わる代わる変化したり刻まれたり増えたりする音が面白いです。様々な音色が混ざりながらもまとまりを感じ、最後まで飽きずに聴けました。

2. Паненка  ★★★☆

どことなく陽気でジャジーな1曲。低音で語りかけるようなボーカルがカッコいいです。

3. Ты уже проснулась?  ★★

ドラムとベースがリズムを刻んで、シンセをちょこちょこ挟んだシンプルな構成。ベースが結構キャッチーだったりシンセの音選びがやはり独特だったりですが、まあこの評価で。

4. Парижопа  ★★★★

フワフワとした雰囲気とファンキーな雰囲気が絡み合った楽曲。ママ~~~と連呼するサビのキャッチーさが素敵。ギターが露骨にカッコいいです。後半の展開も一筋縄でいかず面白い。癖になります。

5. Electronine  ★★★

インスト。テクノとジャズが合わさった感じの、悪戯的な子供っぽさを含みつつも大人しい雰囲気の曲です。シンプルながら音楽的センスの良さを感じさせる一曲。

6. Снежное лето  ★★★

こちらもチャカチャカとした陽気な楽曲。さっきから陽気陽気と明るい楽曲が多いように感じるかもしれませんが、そもそもロシアの曲って、何故か一貫して独特な哀愁を感じるんですよね。なので、この曲もやはり明るい曲調の中に底が深く暗く沈んだものを感じます。

7. Play 1

20秒の繋ぎ。ゲームミュージックのようなピコピコ。

8. Славные грузинские лётчики  ★★★★

ほぼインスト。すごく自分の中のロシアのイメージに近かった曲。速いBPMでピコピコチャカチャカとチープな音色やリップロールの音が飛び交っています。おもちゃの兵隊がパタパタと歩いてるシーンを彷彿とさせますね。要するにこういうの好きです。

9. Сосачки  ★★★★

曲頭の気の抜けた音とサビの歪みの聴いたギターの重低音のギャップが面白い楽曲。というかこの女性ボーカルの歌声がもうズルいですね。こんな癖強いの、好きな人はとことん好きになりますもの。

10. Крошка ру  ★★★★☆

こちらもサンプリングがふんだんに盛り込まれた面白い1曲。聴き心地の良い柔らかさと鋭い狂気が混ざっているような不安定な安定感、テンポが加速する熱い展開など、非常にツボを突いていてカッコ良いです。

11. Play 2

15秒の繋ぎ。こちらもゲームミュージックっぽい。

12. Навстречу солнцу  ★★★

カントリー的な要素があってお洒落な曲。悪くないですがメロも展開も印象が薄く地味なのでこの評価。

13. Латинский квартал  ★★

50秒の短い曲。こちらもM12とあまり感想は変わらないので略。

14. 6 PM - 9 AM  ★★★

リズムを刻みながらダウナーに進行してトランス的なフワッとした展開をしていく曲。こういうの好きですが3分と短くあまり印象に残らなかったためこの評価。

15. Будущее прекрасно  ★★★★☆

そして冒頭の紹介でチラッと書いた問題作がこちら。「未来はすばらしい」と歌う女の子の歌。優しげで可愛らしい曲かと思いきや突然メタリックで重いギターと低く唸るような声が挟まりドキッとします。そして何事もなく戻ったり、また急に挟まってドキッとしたりと、不気味な曲です。しかしこれがまたクセになるのなんのって。メロがとても良いというのと、やはりこの女性ボーカルの歌声がツボに入りますね。そしてなんといってもPVのインパクトがすごい。非常にドロドロしたものが垣間見えて、歌詞の内容と共に考えさせられます。

16. Пусть всегда как всегда  ★★★☆

インスト。子気味良くチャカチャカ鳴るギターとチープなシンセが面白い。

17. Play 3

10秒のつなぎですね。

18. Ты и я  ★★☆

ノリは良いですが特筆するところは特にないです。この曲も公式でPVが出ているのですが、そのPVはまた表現が不気味で面白いですねえ。

19. Наутро  ★★★

インスト。暗澹とした薄暗さとおちゃらけた悪戯っぽさを感じます。

20. Гол - и король!  ★★★★

めっちゃニューウェーブバンド感強くて良いですね。POLYSICSに独自のロシア的フレーバーを混ぜたような面白さ。そして変わらず中毒性のある女性ボーカル。2分に満たない短い曲ですがとても好みです。

21. Снежное лето (СуМел! Влажные носки remix)  ★★★

M6のリミックス。セルフリミックスなのか他のアーティストによるリミックスなのか判断しかねますが、音を聴いた感じだと前者かな?刻みが入っていたりとクールな印象。悪くないですが特別良くもないのでこの評価。

22. Парижопа (дормиdon'tов parishit remix)  ★★★★

こちらはM4のリミックス。こちらはゲームミュージックのようなノリと明るさがあって好きですね。原曲と聴き比べてもどちらも違った面白さがあると感じました。

23. Любовь OR LOVE? - Полёт на луну  ★★★★

ラストトラック。このアルバム内で女性ボーカルが最もまともに歌ってる曲。テクノテクノした雰囲気の中にロシアっぽさを感じるアレンジやメロディーラインが馴染んでいて、カッコいい楽曲だと思います。PVも面白い。昔の喜劇的映画を切り抜いて遊んだ感じのPVですかね。こういうの大好物です。


[総評]

ノリがよく楽しげで、おもちゃを連想させるものが多い楽曲群。しかしどの曲にも何かドス黒く、泥沼のように深いロシアの闇が含まれているように感じます。公式のPVを見るに、それはぼくの思い違いではなく確実に作者が狙ってサブリミナルのように含ませているのではないかと。M15はそれが露骨に展開として現れていて、気持ちの悪さを感じるトップクラスの名曲だと思います。そしてアルバムの評価ですが、1曲1曲の評価は上記のとおり波はあるものの名曲と感じる素敵な楽曲が多数ありましたが、アルバム全体は少々統一感に難があるかなと感じました。詰め込みすぎというか、もうちょっと削ったりして楽曲同士の緩急の変化を短くしても良かったと思います。歌詞についてほとんど触れられないのが残念ですが、M15の和訳を見るに詩のセンスの良さも感じられますね。さて、総じて言うと、とても面白く音楽好きの感性を刺激するアーティストだと思います。これを機にロシアミュージックに興味を持つのもいいかもしれませんね。気になったアーティストがメジャーではない場合、CDの入手はかなり難しいですが(笑)

★★★☆


この楽曲のPVは何種類か色違いがあるようなので、より不気味と感じた方を選ばせていただきました。
ちなみに、今アルバム収録の同楽曲とはアレンジが少し違います。


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Posted on 2014/03/05 Wed. 00:00 [edit]  /  TB: 0  /  CM: 4

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コメント

もともと洋楽には疎くこちらの作品も初耳でしたが、捻くれ者にはなかなかいい刺激でした。
アバンギャルドでありながら、妙なキャッチーさもある、でも油断すると寝首を掻かれるみたいな印象。最近何かと話題になるロシアですが、音楽的な奥深さも凄そうですね。

hawaiibem #- | URL | 2014/03/07 00:40 - edit

Re: タイトルなし

hawaiibemさん、コメントありがとうございます。
ロシアは、このアーティストに限らず不気味で尖っていて面白い感性を持っている人が多いなーと感じますね。
音楽だけでなく、アニメーションだったり、はたまた日常の公園に点在するオブジェなんかにもそのセンスが滲んでいると思います。こういった、洋邦問わない音楽好きでも普段耳にしないようなところからも良い作品を拾っていきたいですね。もちろん、完全に巡り合わせですけど(笑)

長いねむけ #- | URL | 2014/03/07 19:16 - edit

長いねむけ様
こんばんは

ロシアの音楽はまず言語の壁があって
掘りづらいんですよね。
パソコンで検索なども難易度高そうですし。
なので貴重な情報です。

50年代以前のボードヴィル・サウンドを
取り込んでいるのが肝ですね。
ボンゾドック的なことをしたいのかな。
なかなかのごった煮。

GAOHEWGII #- | URL | 2014/03/09 20:42 - edit

Re: タイトルなし

GAOHEWGIIさん、コメントありがとうございます。
楽しんでいただけて何よりです。

ボードヴィル、ボンゾドック、恥ずかしながら聴き馴染みがない単語だったので調べてみましたが、なるほど、確かにこの辺りからもルーツを感じますね。
アルバム一つ聴いただけでも様々なジャンルの音楽をインプットしていることが伝わってきます。良い意味でどんな曲が飛び出してくるかわからないアーティストだと思いますねー。

長いねむけ #- | URL | 2014/03/10 01:13 - edit

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